沖の海中を可視化するロッド。フロート特化モデル~ドリームコンスリー81SF 椿のインプレッション~(山下信吾)
– 81SFの特徴-
81SFはフロートやキャロに特化したモデルとして作られた。同クラスの何でもロッドである80MHと大きく違う点としては、フロートやキャロをキャストした先の繊細な変化を感じられるよう、ソリッドティップを採用しているところだ。
– ソリッドティップの威力-
初めてこのロッドを手にしたとき、疑い深い私は「自分でも本当に80MHと明確な差を感じられるのか?」と半信半疑だった(倉本さんすみません笑)。
そこで、ロッド以外のタックル条件を完全に統一した状態で、80MHと81SFを実釣比較してみた(何でも試さないと気が済まないタイプ)。
使ってみてその差はすぐに感じることができた。
81SFはフロートの操作感が高く、水を押して引く時のわずかな変化がより繊細に手元に伝わる。
おかげで、潮の流れや払い出しといったちょっとした変化もつかみやすい。
そしてその先のジグヘッドが何かに触れれば、おおよそ“何に触れたのか”が分かり、海中の様子が80MHよりもはっきり伝わってくる。
実際に比較してみて、ティップの違いでここまで違いが出るのかと驚かされた。
この「違い」は皆さんも使い比べてみればおそらく感じていただけると思う。

– 81SFの使いどころ-
北陸(福井・越前エリアは特に)は、ゴロタ浜をはじめとするシャロー帯に恵まれている。
そういったポイントで、フロートやその先のジグヘッドから伝わる情報を頼りに、沖を探りながら攻略していく。このような場面では特に繊細なティップを備えた81SFが活躍できる。

藻に絡んだメバルも安心して抜けるバットパワー

キャロでのアジングにも!
-どのように使っているか-
飛距離が伸びれば伸びるほど探られるポイントが増えるため、使用しているフロートは重いものがメイン。81SFはバットが強く、市販されている最重量級クラス(24g程度)のフロートでも気持ちよく振り抜ける。
ポイントに入ったら、まずは目視できるストラクチャー周りや、流れの変化が出るラインを探る。そこで反応が出れば話は早いが、反応が無ければ、次は目では見えない海中をサーチし、頭の中に地形をマッピングしていきながら、メバルが潜んでいそうなスポットを絞り込んでいく。
正直、分かりやすい展開やイージーに釣れるタイミングなら、他のロッドを使用していても大差はないが、そういった状況ではない時にこそ、81SFの“サーチ能力”に助けられる。
そして過去に何度も、そうした状況のなかで辿り着いた「会心の1尾」の快感を、81SFには味わわせてもらっている。



※上記の3匹は、1日で黒、赤、白の大型をそろえられた最高の日のもの
-実はフロートやキャロ以外にも-
基本はフロートやキャロしか使わないようなポイントで使うことが圧倒的に多いのだが、実はジグ単にも意外と向いている。
私は高感度なソリッドティップを活かした、スケールの大きなジグ単のアジングのようなイメージでメバルでも使用するなど、裏技的な使い方で楽しんでいる。

ジグ単でも面白い
-こんな方にオススメです!-
フロートやキャロでの釣りをより深く追求したい方や、使用頻度が高い方。
使っていただければ汎用的なロッドとの違いを感じることができるし、「会心の1尾」に出会うため良き相棒になってくれると思います。


